グローバル基準の企業へ取り組み
ABBA RESORTSの挑戦はまだ始まったばかりです。台湾資本のグローバル企業として、経営面でもオペレーションの新たな仕組み作りなど、従来の旅館とは全く異なる手法を取り入れた展開を図っています。人事面でも現行スタッフの中から将来の事業のコアとなる人材の育成に努めていますが、優秀な人材を確保するためにはハード面のみならずソフト面でも充実を図ることが必要であり、そのために労働環境の整備や人的な部分の改善にも注力しています。広範囲な業務を抱えている接客スタッフの業務を見直し、お客様の前でおもてなしする時間を増やしたこともその一例です。笑顔の気働きで「また来たい」と思っていただける和の癒しを提供すること。あるいはお客様目線で旅館を感じ、文化を大観していただけるプログラム作り。接客スタッフの日々の研鑽・努力は今日も続いています。
また、料飲部門では地域性を考慮し、四季折々の旬の味覚を取り入れるだけでなく、地産地消ではなく「”知”産地消」をコンセプトに地元生産者とコラボレーションしながら共に料理を作り上げる試みを行っています。お客様に生産者の思いまでもお届けしながら、宿泊商品としての付加価値の向上をもめざしたトライアルです。単なる料飲施設ではなく、ここでしかできない料理を生み出し続けながら唯一無二のレストランへと成長させていく、「発信していける場所」に代えていきたい、それが料飲スタッフの願いです。
そんな思いは植木職人として40年のキャリアを持つ庭師にも脈々と受け続がれています。マーケティング分野では日本旅館の伝統を継承する姿勢を伝えていくことを使命に、短期・中期的な戦略を練り上げ、国内外のエージェントに対して付加価値を感じていただける積極的な営業活動を行っています。海外の富裕層のお客様にもご好評をいただくことも増え、グローバルな企業をめざした斬新な取り組みの数々が今後のリゾート展開の礎になると確信しています。